名古屋市立大学病院 病院長・名古屋市立大学神経内科学 教授 松川 則之
名古屋市立大学医学部附属東部医療センター 病院長 林 祐太郎
愛知医科大学病院 病院長・愛知医科大学 内科学講座(循環器内科) 教授 天野 哲也
愛知医科大学メディカルセンター 病院長 羽生田 正行
―2025年4月に病院長に就任されて、ここまでの率直な感想をお聞かせください。
責任の重さを、改めて感じています。私は名古屋市立大学(名市大)医学部出身で、研修医時代、海外留学時代、神経内科(現・脳神経内科)に入局してからも講師、准教授、教授と、ずっと名市大でキャリアを積んできました。直近では、附属病院の副病院長も経験しています。教授や副病院長として病院長の立場や責任を身近に感じてきたので、それなりの覚悟はしていました。しかしいざ自分が病院長になって経営に携わってみると、責任の重さは全然違います。数字や経営的なことを含めて病院全体の動きまでは、さすがに把握できていなかった。その重みを受け止めながら、いま、いろんな課題と向き合っております。
名古屋市立大学医学部は、2025年4月から6つの附属病院をもつ大学医学部として新たなスタートを切っている。名市大医学部附属病院・本院、医学部附属東部医療センター(以下、東部医療センター)、同附属西部医療センター、同附属みどり市民病院、同附属みらい光生病院、同附属リハビリテーション病院だ。
この6附属病院が相互に連携し、高度かつ専門的な医療を通して地域医療をさらに充実させる体制を整えた。ちなみに6附属病院のベッド数を併せると2223床となり、国内の国公立大学の中でも最大級の規模になる。
―2019年から6年間、副病院長を経験され、2025年4月に正式に病院長に就任されました。病院長になってからの印象はいかがですか?
全然違いますね。責任の重さをずっしりと感じます。副病院長のときは、主に経営面を担当し、病院全体の経営を見てきたつもりでしたが、いざ病院長になってみると、最終的な判断や決断はやはり重みが違います。見ている風景に変わりはないのですが、現状把握や人が話す内容に、これまで以上に集中して耳を傾けるようになりました。
いまから4年余り前の2021年4月、岡崎市仁木町に新しい病院が誕生した。愛知医科大学メディカルセンター(以下、メディカルセンター)だ。整形外科やリハビリ医療が主体だった民間の旧・北斗病院を愛知医科大学が承継し、新しく生まれ変わった。愛知医科大学病院の分院として「地域の未来を先取りした」医療をめざしている。
「旧病院の強みであった整形外科とリハビリの機能を残し、大学病院のテイストをいかに加味して新しい病院に生まれ変わるか?当初は、内科急性期の最先端病院にという意見もありましたが、さまざまな議論を重ねた結果導き出されたのは、より地域に密着したファミリーメディスンというコンセプトでした」